おもてなし

加賀屋の先代女将 小田孝が心を語る「元気でやってるかい」

18.お前に騙されてみるか…。 -竜宮閣の誕生-

能登を舞台とした
「忘却の花びら」が大ヒット

加賀屋の料理イメージ

味のおもてなし

【煮物】
菊かぶら鮟鱇肝射込み
菊花ひたし 柚子糸切り

世の中も落ちつき、能登観光も少しは知られてきましたが、全国的にはまだまだといったところでした。当時、夫は和倉温泉観光協会の会長をつとめていました。和倉を知ってもらうには、まず、能登全体を知ってもらうことだと、あの手、この手を考えていました。

そこで思いついた案が、『能登を舞台にしたラジオドラマ』でした。当時『君の名は』で大変人気をわかせていました作者、菊田一夫さんを日参することになりました。事務局長の寺西憲一さん、国鉄の旅客課の笹川準治さん、県観光連盟の新保辰三郎さんなどが大変熱心に後援してくださり、ついに、次の作品『忘却の花びら』の舞台が能登に決定したのです。

昭和三十一年、「忘却とは忘れ去ることなり、忘れ得ずして、忘却を誓う心の哀しさよ」の不朽の名文句ではじまる『忘却の花びら』がNHKラジオで放送されるやいなや、人気急上昇で、東宝がカラーで映画制作にのりだしました。映画も空前の大ヒットとなりました。甘く哀しいストーリーとあいまって、能登の美しい自然が、人々の心を捉え、能登の憧憬が全国に高まったようです。

熱いおしぼりを持って
金沢駅までお出迎え

ラジオドラマ、映画の大ヒットもあって、東京や大阪のお客様もふえていきましたので、私は与之正に、「もっといい建物にしたい」と望んだのですが、慎重な夫は二の足を踏み、銀行もなかなかお金を貸してはくれませんでした。あまりに「やりましょう、やりましょう」と、夫をせっついたもので、ついに「お前にだまされたと思って建てるか」と、しぶしぶ着工したのが、龍宮閣で、昭和三十二年のことでした。

私が積極的に推進した手前もあって、なんとしても成功させなければと、頑張りました。“頑張る”といいましても、何か特異なことをするわけではなく、“ただただ来てくださるお客様が満足してくれること”それのみでした。

その頃、はじめたのが、金沢駅でのお迎えでした。夜、仕事を終えた番頭さんと女中さんたちが和倉を出発、金沢で一泊して、早朝大阪から夜行で来られるお客様に熱いおしぼりを差しあげるのです。大勢の女中さんに迎えられ、旅で汚れた顔を、熱いおしぼりでふけるということで喜ばれ、大変好評でした。

決して楽な仕事ではなかったのですが、そうやって、みんな揃って一所懸命頑張るといったような、そんな気風にあふれていました。

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