いつの間にやら日がたって―というのが、私のいまの感慨です。
私と同じころの多くの人たちがそうであったように、ワクにはまった“女の生き方”をしてきただけで、とりたてて「これが私の・・・・・・」といえるほどのものはありません。
でも考えてみるにつけ今日こうしてあるのは、ご愛顧いただいたお客様をはじめ、多くの人たちの陰になり日なたになっての暖かい励ましがあったからこそであります。
その想い出を記(しる)すことで“一人の女の青春―加賀屋の歩み”としてご理解いただけるならと思います。
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